嘔吐下痢症

よくお腹の風邪と表現されます。学校や幼稚園保育園では、感染性胃腸炎と言って、登校停止の対象になる病気です。吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などが起こり、軽度の発熱がみられることもあります。嘔吐もしくは下痢のみだったり、嘔吐の後に下痢がみられたりと様々で、症状の強さにも個人差があります。

*原因は?

ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスなどのウイルスがほとんどで、稀にカンピロバクターやサルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオなどの細菌が原因のこともあります。

*どうやって治すの?

最初の12時間〜24時間に強い嘔吐がみられることが多いです。この間に低栄養(糖分・炭水化物の不足)や脱水症にならないようにケアできれば、あとは少しずつ良くなっていくはずです。

栄養の入った水分(ジュースや乳幼児であればミルク)を少しずつ飲ませてあげましょう。なかなか水分が摂れない時は、小児科で相談すると良いでしょう。少しでも固形物が摂れるようならだいぶ安心です。まずは炭水化物(お菓子などの甘いものや、米、パン、麺など)を少しずつ食べさせてあげましょう。

*嘔吐下痢症の時に食べない方が良いものはありますか?

まずは栄養と水分が優先ですので、摂れるものの中で、なるべく栄養価が高いものを摂らせてあげましょう。

2歳くらいまでのお子様は、胃腸炎の際に、乳製品が原因で乳糖不耐症になってしまうことが稀にあります。固形物も食べられるようになって、余裕ができたら、ミルクや母乳を卒業しているお子様であれば、下痢が良くなるまで乳製品は避けるのが無難です。

*急いで受診した方が良い症状

胃腸炎の時、腸重積や虫垂炎になってしまうことがあります。乳幼児の血便と間欠的な強い腹痛は、腸重積を疑うサインです。虫垂炎の時は、発熱し、お腹の痛みがだんだん強くなります。特に、右下腹が強く痛み、歩くのも辛いようであれば、虫垂炎かもしれません。これらの症状がある時は、すぐに小児科に相談してください。

*感染経路は?

病原体に汚染された食品を食べたり、吐物や排泄物の処理時に手に付着した病原体が口に入ってしまうなど、様々な感染経路があります。ウイルスの種類によっては飛沫感染もあり得ます。

*ご家庭で胃腸炎を拡げないポイント

お子様の具合が悪い時には、ママパパにも強いご負担がかかります。無理せず、できる範囲で取り入れてみてください。

①手洗い
特におむつ交換後や吐物を片付けた後は、必ず手を洗いましょう。
②換気
なるべく部屋の対角線となるように、二箇所以上の窓を開けましょう。風の通り道を作ると、効率的に換気ができます。
③吐物や便の片付け方
直接触ったり、飛沫を吸い込まないために、できれば使い捨ての手袋とマスクを着用しましょう。片付けた後の汚物類はビニール袋の口を閉じて処分します。

汚れた床などは、ハイターを薄めた液(500mlペットボトルにハイターをキャップ1〜2杯と水500mlを入れた液)で拭くとウイルスを除去できます。ただし、拭いた部分の色落ちや、金属であれば腐食に注意が必要です。ハイター薄め液は飲むと危険です。お子様の手が届かないように使いましょう。

④汚れた衣類の洗濯方法
できれば他の衣類とは分けて洗濯しましょう。吐物や便を取り除き、塩素系漂白剤に30分から60分浸します。色落ちに注意し、お子様の手が届かないようにしましょう。

*登校登園について

嘔吐や下痢が治まり、通常の食事ができるようになれば登校登園できます。登校登園許可証が必要な場合は、このタイミングでご用命ください。

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当クリニックについて

千葉ニュータウン中央駅前の小児科・アレルギー科クリニックです。ご家庭やお子様の状況に合ったサポートができるよう努めます。お気軽にご相談ください。


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